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000(桑原岩雄の著作と旧蔵書について)

父桑原岩雄の著作の今後について(紙書籍と電子書籍で、復刻を開始しております)

■2024年3月現在、中古書籍市場に出回っているのは、『古典文法入門―歴史が語ることばの姿』(中島繁夫先生・関谷浩先生との共著)、『古典文法入門演習〈改訂版〉』、『新・古文入門―探究・読解の着眼点』、『新・古文要説T歴史物語篇』、『新・古文要説U日記文学篇』、『新・古文要説V源氏物語篇』の6冊と、旧版の『古典文法入門演習』(関谷浩先生との共著)、『古文入門―探究・読解の着眼点』(関谷浩先生との共著)、『古文要説T日記文学篇』の3冊の合計9冊です。(このページを通しての頒布は、すでに終了しています)

■上記の旧版をのぞく6冊を、当管理人の生きているうちに、デジタル化(電子書籍化)しておきたいと考え、関谷先生などのお許しをいただき、2023年の7月に、アマゾンを取次店とすることを想定して、電子書籍化の作業を開始いたしました。

電子書籍版『桑原岩雄著作復刻選』として、当初予定しておりましたのは、
1.『古典文法入門』(桑原岩雄・中島繁夫・関谷浩 共著)
2.『古典文法入門演習〈改訂版〉』(桑原岩雄著)
3.『新・古文入門』(桑原岩雄著)
4.『新・古文要説 I歴史物語篇』(桑原岩雄著)
5.『新・古文要説 II日記文学篇』(桑原岩雄著)
6.『新・古文要説 III源氏物語篇』(桑原岩雄著)
7.『源氏物語小論(『駿台フォーラム』掲載二篇あるいは三篇)』(桑原岩雄著)
の7冊です。

経過報告(第1幕2023年)
第1巻『古典文法入門』第2巻『古典文法入門演習〈改訂版〉』については、数か所の校正ミスを訂正し、元の駿台文庫発行の段組みによる組版の形[コピー版]で、アマゾンkindleから[電子書籍・完本版]を発売することができました。

ちょっと時間をおいて、第3巻『新・古文入門』の原稿を提出したところ、アマゾンKindle ダイレクト・パブリッシングから、ロボット(AI)によるらしい、「Amazon の品質ガイドラインを満たしていないテキストの画像が含まれていることが判明しました。」とのメッセージが送られてきました。これはページ数の多い書籍でしたので、「短くしろ」と言われているものと解釈し、『新・古文入門』を7冊に分冊化して、原稿を再提出しましたところ、審査を通ったものが2分冊、ほかの分冊には再びクレームが付いてきました。ここでようやく、「スキャンしただけのコピー式のページで、字の小さいものや字のかすれているものがある場合は、読みにくいからダメ」と指摘されていたらしいと気が付きました。それで、画像ページをOCR(光学的文字認識)ソフトによって文字に変換し、画像ではないテキストページを作ることにいたしました。
その結果、7分冊化された『新・古文入門』のうち、元の本と同じ組版[コピー版]で出版できたのは「第一分冊:読解の着眼点」と「第三分冊:建礼門院右京大夫集」で、残りの5分冊は、見出しのあとにテキストが羅列され、その中に何枚かの画像が入るという形の[新編集版]リフロー型になりました。これはこれでコンパクトなので面白いと思います。せっかくのことなので、難読漢字に読み仮名を付けてあります。元の本とは全く趣のちがうものになっています。

経過報告(第2幕2024年)
■電子書籍化から始めた復刻ですが、昨年(2023年)の末に、駿台文庫との出版契約が終了し、当方で、紙の本の出版もできるようになりました。そこで、電子書籍だけでなく紙の本(紙書籍)の制作も同時に進めていくことになりました。

駿台文庫の組版は、例題集・問題集の場合、問題文の字は特別に大きくし、それに対して解説文は小さい字で「2段組み」「3段組み」になっているのが特徴です。一覧性にすぐれている上手なレイアウトと思っていますが、いま読んでみると「2段組み」「3段組み」の文字は小さく、老人向きではありません。元の本よりも読みやすい紙の本を作りたい、と考えました。
以下のリストに示しましたように、これまで4冊の紙の本[紙書籍オンデマンド印刷版]を復刻いたしました。どれも、文字の大きさは一回り半大きくなって、本の大きさ(判型)は一回り大きくなって、読みやすい本になっています。

また、昨年審査を通らなかった第3巻『新・古文入門』の[電子書籍・完本版]も、[紙書籍オンデマンド印刷版]発行のあとで、同じ本の電子書籍版ということで審査を通り、紙の本と電子書籍の両方が刊行されています。

現在(2024年3月末)までの刊行リスト
第1巻『古典文法入門』[紙書籍オンデマンド印刷版][電子書籍・完本版]
第2巻『古典文法入門演習〈改訂版〉』[紙書籍オンデマンド印刷版][電子書籍・完本版]
第21巻『古典文法入門演習〈改訂版〉第一分冊:古本説話集』(コピー版]
第22巻『古典文法入門演習〈改訂版〉第二分冊:大和物語』[新編集版]リフロー型
第23巻『古典文法入門演習〈改訂版〉第三分冊:吉野拾遺』[新編集版]リフロー型
第3巻『新・古文入門』[紙書籍オンデマンド印刷版][電子書籍・完本版]
第31巻『新・古文入門 第一分冊:読解の着眼点』[コピー版]
第32巻『新・古文入門 第二分冊:平家物語』[新編集版]リフロー型
第33巻『新・古文入門 第三分冊:建礼門院右京大夫集』[コピー版]
第34巻『新・古文入門 第四分冊:増鏡』[新編集版]リフロー型
第35巻『新・古文入門 第五分冊:十訓抄』[新編集版]リフロー型
第36巻『新・古文入門 第六分冊:大和物語』[新編集版]リフロー型
第37巻『新・古文入門 第七分冊:大鏡』[新編集版]リフロー型
第6巻『新・古文要説 III源氏物語篇』[紙書籍オンデマンド印刷版]

アマゾンの[紙書籍オンデマンド印刷版]は、用紙がざら紙で、印刷のキメも荒いのですが、やはり手でめくれる紙の本の良さがあります。一覧性にすぐれた版組で、文字も判型も一回り大きくなっていて読みやすく、当管理人は、一人で満足しております。
小さなスマホやタブレットの画面では、[新編集版]リフロー型のメリットがあるのではないか、と思っております。いかがでしょうか。どうぞ、お声をお寄せくださいませ。

わたくしも知らなかったのですが、電子書籍の購入は、「読む権利」を購入するもので、他人に譲渡することはできないという決まりになっているようです。


■なお、父の著作物については、可能な限り国立国会図書館に寄贈し、閲覧できるようにしてあります。国立国会図書館は、基本的に寄贈書を永久保管し、古いものから順にデジタル化していく方針、ということです。

論文の抜き刷り(2篇)の頒布は、続けております。
『駿台フォーラム』に掲載された『源氏物語』に関する論文の抜き刷り(2篇)がそれぞれ10部ずつほどあります。
『ささやかな一つの仮説―夕顔の発生に沿うて―』(昭和57年『駿台フォーラム』創刊号掲載)と『葵・賢木の周辺』(昭和59年『駿台フォーラム』第3号掲載)です。2篇セットで500円(送料込)でお頒けいたします。メールにてお申し込み下さいませ。

■父桑原岩雄の旧蔵書について(譲渡完了のご報告)
父の旧居宅を処分するにあたり、処分できずに残っていた、父の旧蔵書(全体の三分の一)についても、ご心配をいただきました。比較的若い教え子のI氏に8割方を引き取ってもらえました。ありがとうございました。


ご連絡やお申し込みは、下記へ
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(2011年9月28日掲載、2024年3月30日更新)